ドーナツの穴

かたちはない でもそこにある

とおりぬける風

 

友人の森田さんが新居に招いてくれた。

森田さんの新しいおうちはベランダから見える空が広くて、日当たりも良くとっても気持ちいい空気が流れてた。本当に素敵なおうちだった。

昼食をご馳走になった。

 

日が暮れてきた頃、「この時間のおすすめの過ごし方なんですよ」と言って、ベランダにリクライニングチェアを出してくれた。

お隣さんが植物に水をあげるホースシャワーのしゅわしゅわという音を聞きながら、心地よい風と夕暮れの中寝そべらせてもらった。

いつまでもこうしてたいくらい心地よかった。

ベランダの広いおうちっていいなぁと思った。

むーちゃんもケージレスになってのびのび幸せそう

 

ごはんも全部とってもおいしかった…

今まで3回くらい森田さんにごはんを作ってもらっていて、毎回本当においしくて驚く。

「お店開けますよ!」とわたしが興奮気味に伝えると、森田さんは控えめに「いやいやとんでもない」と言っていた。

でもお世辞とか抜きに本気でお店を開けると思う。むしろ開いてほしい。そして通いたい。

 

 

手土産にヒトミワイナリーさんのオレンジワイン"エモデラ"を持っていった。

3月末に購入して「家に友達が来た時に開けようっと」と思って冷蔵庫に寝かせていたものだ。

結局その機会に一度も恵まれることなく(悲しい…)半年近く封印されていたワイン。

自分が友達少ない人間なことを忘れていた。

 

エモデラは、ワイン好きの知人が大絶賛していたもので、「これを嫌いな人はいないんじゃないかなってくらい超おいしいよ!」と言っていた。

評判の通り本当においしかった。ちょっぴり辛口でフルーティ。

飲みやすくて、旦那さんとわたしであっという間に1本開けてしまった。旦那さんも「こりゃうまい!」と言ってすごく気に入ってくれた。

エモデラ、次の販売期間が始まったらまた買おう。そして森田家に持っていこう。

 

お酒が苦手な森田さんにはアランミリアの葡萄ジュースを。

しゃれおつなワインショップで試飲させてもらって、おいしくて感動したやつ。

「フランスの5つ星ホテルで出されてる人気のジュースなんですよ」と店員さんが言っていた。

いくつか種類を飲ませてもらって、ソーヴィニヨンブランが一番おいしかったのでこれに決めた。そして、祖師ヶ谷大蔵で買った新居祝いの砥部焼のお皿もすごく喜んでくれた。よかった!

 

人に贈るプレゼントとか手土産って、喜んでもらえるといいなって考えながら選ぶ時間と、渡して包みを開けてもらった時のあの瞬間がうれしいんだ。

 

森田さんが「そうだ!みつこさんのお誕生日を祝わなきゃ!」といって、近所にあるおじいさんがやっているかわいいケーキ屋さんに連れて行ってくれた。

小ぶりでかわいいケーキがショーケースいっぱいに並んでいて、すごく悩んだ末シンプルなショートケーキとレアチーズケーキにした。

 

 

甘さ控えめでしっとりとしたきめ細やかなスポンジのショートケーキ。なんだか懐かしさを感じる素朴さでおいしかった。レアチーズケーキも軽めだけどなめらかでコクがあってはなまる100点のレアチーズケーキだった。

 

「わたしたちって、偶然と思えないくらい不思議なご縁がたくさん重なって仲良くなりましたよね〜」って話をしながら、心落ち着くひとときを過ごした。

とても穏やかでいい時間だった。

 

森田さんはいつ会っても気持ちの良い人だ。

風通しのよい人、と表現すればいいんだろうか。

いつでも自然体で接してくれて一緒にいて心地よい。

こっちも無理のない自分でいることを許されたような、今自分のいる場所をまるっと肯定してもらえたような、そんな気持ちになる。

うつくしい魂でやさしく包み込んでくれる人だ。

 

さわやかな風が通り抜ける、かわいい人。